名称:ベゼリ石
化学式:(Cu, Zn)3(PO4)(OH)3・2H2O
産地:滋賀県湖南市石部町灰山
説明:
希産鉱物ベゼリ石を買ってきました。写真中央付近の緑色の結晶が本鉱です。 19世紀末にルーマニアで発見され、発見者の鉱山技師、ベゼリ氏に因んで名付 けられました。希産であった事もあって20世紀前半までは知名度の低い鉱物で したが、1970年代にアメリカ、モンタナ州のブラック・パイン鉱山で数センチ 大の美晶が産出した事がきっかけで有名になりました。発見当初は成分に砒素 が含まれていましたが、再鑑定の結果、砒素は成分に含まれない事が判明した という、ちょっと面白い歴史が有ります。写真の石は邦産で、かつては『神岡 石』と呼ばれた亜鉛を含むベゼリ石で、厳密にはベゼリ石の亜種に分類されて いるそうです。最後に大きさですが、母岩全体で25×23×15o程、一番 大きな結晶の塊りが5o角程になります。