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ホワイト石(Whiteite-(CaFeMg))の結晶

名称:ホワイト石(Whiteite-(CaFeMg))
化学式:CaFe2+Mg2Al2(PO4)4(OH)2・8H2O
産地:Rapid Creek, Dawson District, Yukon Territory, Canada
説明:

希産鉱物らしいホワイト石(Whiteite−(CaFeMg))を買ってきました。写真中
央上部にあるベージュっぽい六角柱の結晶がホワイト石です。まずは性質か
ら紹介しましょう。単斜晶系の複雑な化学式の燐酸塩鉱物で、モース硬度は
3〜4、比重が2.58で、劈開は『{001},Poor』と表記されていたので、『c
軸方向にあまり明瞭ではない劈開がある』と言う事でしょう。続いて名前の
由来ですが、1978年の登録時にスミソニアン協会の准学芸員だったホワイト
(White)博士に因んで名付けられました。本鉱の原産地はブラジルですが、
ラピッドクリーク産の方が先に見つかっていたそうです。ちなみに、名称を
ホワイト石(Whiteite−(CaFeMg))としているのには訳があります。ホワイト
石には3つのタイプがあって、原産地標本は(MnFeMg)、ラピッドクリーク産
は(CaFeMg)、そしてもう1つ(CaMnMg)があります。勘の良い方はすでにお気
づきだと思いますが、化学式のマグネシウム(Mg)の前にある2価イオンの種
類によって3タイプが存在するのです。こういうのは普通亜種とか別種に分
けられるものですが、ホワイト石の場合はタイプが違うだけとされている様
です。不思議な話ですけどね。そうそう、ラピッドクリーク産はしばしば水
晶天藍石と共産し、『世界最良の標本』と言われています。写真の結晶も
水晶と天藍石が共産していますね。最後に大きさですが、ホワイト石の結晶
が10×7×7o程、全体で17×16×28o程になります。     
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