タイトル画像



チャバザイト(菱沸石)の結晶

名称:チャバザイト(菱沸石)
化学式:(Ca0.5, Na, K)4[Al4Si8O24]・12H2O
産地:Sokolovskiy Mine, Rudny, Kazakhstan
説明:

チャバザイトを買ってきました。というと、馴染みの無い鉱物の様に聞こえます
が、和名は『菱沸石』。沸石の中で最初(1792年)に独立種として登録された鉱物
です。これなら情報も豊富だろうと思いきや、検索掛けてもあまりヒットしませ
んでした。「チャバザイト型ゼオライトの性質について・・・」って感じの論文
は一杯出てくるんですけどね、鉱物としてチャバザイトを扱っているサイトは少
ないようです。手持ちの図鑑にも詳細な記載がありません。希産鉱物ではないの
で、単純に人気が無いのだろうと思います。でもせっかく情報を集めたので、説
明をしましょうか。チャバザイトはグループ名です。灰菱沸石(Chabazite-Ca)、
ソーダ菱沸石(Chabazite-Na)、カリ菱沸石(Chabazite-K)、ストロンチウム菱沸
石(Chabazite-Sr)の4つで形成されていて、化学式の最初の金属イオンで名前が
変わります。ただ、それらを肉眼で区別するのは非常に困難なため、野外名的に
使われているのが『チャバザイト』なのです。でもですね、化学式を見てもらえ
れば分かると思いますが、金属イオンが含まれる割合はCa>Na>K>>Sr という
感じのようです。ストロンチウムが化学式にも入っていないのはちょっと可哀想
な気もしますが、それくらい含有率が低い、稀な金属イオンという事でしょう。
ちなみに由来ですが、結晶の形が霰に似ていることから、ギリシャ語で霰を意味
する『chalaza』からきています。最後に大きさですが、全体で22×18×22o、 
一番大きな結晶で4o角程になります。                  
トップページへ戻る  1つ前に戻る